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北欧絵本とハンドメイド

北欧の本や作家、イラトレーター、身近なアンティークやハンドメイドのことなど、個人的なエピソードと共にご紹介。 その他ジャンルや国を問わず、お気に入りの書物や映画なども。
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Björn Berg エーミルとスプーンおばさんの挿絵画家

エーミル」のキャラクターが印刷されている布で作ったポット敷きですが・・・ 「この絵、エーミルの妹であるイーダの顔がおばさんみたい、しかも指でヘンなことしてるしぃー」という夫からの指摘が・・・

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うむむ、そうねぇ、これじゃあ「スプーンおばさん」よねぇ。

何故ここで私が「スプーンおばさん」を連想したかというと、スウェーデンで「スプーンおばさんシリーズ」の挿絵を描いているのが、「エーミル」の挿絵も手がけている、スウェーデン人イラストレーター・画家の Björn Berg (1923-2008)だから。 

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Björn Berg は、新聞や雑誌、大人向けの本の挿絵も描いていましたが、特に有名なのは、やはり「エーミル」と「スプーンおばさん」の挿絵です。

私は、柔らかくユーモラスな Björn Berg のイラストが大好き。 現在流行の北欧のイラストやらデザインというと、すっきりスタイリッシュなものが多いですが、私は、一昔前の穏やかで温かみのあるデザインに惹かれます。 そして、Björn Berg のイラストは、正にその懐かしい雰囲気を持っています。 例えば、この台所を描いた1枚。 (ur ”Teskedsgumman plockar bär” av Alf Prøysen med bilder av Björn Berg, Rabén & Sjögren)

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いかにも北欧の家の台所。 ごちゃごちゃ置いてある家具や食器などの小物達の全てが、とっても生き生きしていて、自分も田舎のおばあちゃんの台所に座っているような錯覚するほど。

でも、こう見ると、布地に印刷されたイーダより、スプーンおばさんの方が若々しいな・・・

追記: RENEさんから、日本版も同じくベルイさんの絵ですね↓と教えていただきました!

小さなスプーンおばさん (新しい世界の童話シリーズ)小さなスプーンおばさん (新しい世界の童話シリーズ)
(1966/01)
アルフ・プリョイセン

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エーミルとポット敷き

おまけで貰った布の端切れ。 スウェーデンの児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン作品のキャラクター、「エーミル」です。

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せっかくだから、キャラクターの絵柄部分を生かして、何か作りたいな〜と考えていました。 けっこう厚手の生地だったので、鍋敷きを作ることに。 鍋敷きといっても、小さめのポット用。

裏側に同系色の生地を使い、厚みが欲しいので、中に厚手の生地を一枚入れました。 (本当はキルティング地が欲しかったんだけど。)

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袋縫いにしてから、表に返し、縁をしっかりミシンがけ。 大柄な絵の部分を生かすことができ、なかなか良いんじゃない?

エーミルと小さなイーダ (せかいのどうわシリーズ)エーミルと小さなイーダ (せかいのどうわシリーズ)
(1994/01)
アストリッド リンドグレーン

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カレン・ブリクセンの肖像

ひょんなきっかけでカレン・ブリクセンというデンマーク人作家に興味を持ち出したら、向こうからちょこちょこ情報が飛び込んで来て、驚くことしきり。

きっかけの数日後、夫の友人のお父様から電話があり(息子さんが海外を飛び回る生活をしているので、寂しくなるとうちの夫に話し相手を求む)、「カーレン・ブリクセンの映画『バベットの晩餐会』のDVDが欲しいんだけど、見つけるの手伝ってくれない?」

えっ、いきなり相手の口からカレン・ブリクセンが飛び出すなんて、不思議というか不気味というか。 マメ鉄砲くらった気持ちで、つい最近カレン・ブリクセンについて話していたんですよ〜と言うと、相手からは「私の母とカレン・ブリクセンは友達だったんだよ」という発言が。

ちょっとお年を召したこのお父様、正真正銘の貴族であります。 そしてカレン・ブリクセンはスウェーデンに住む貴族 Bror von Blixen-Finecke と結婚しました。 私らのような平民には分かりませんが、貴族や有名な資産家って、皆繋がりがあったり顔見知りだったりするのね。

(ところで、カレン・ブリクセンに梅毒を移し、後に離婚するこの不誠実な夫 Bror Blixen。 とんでもない悪い奴なんだと思っていたら、ノーベル賞作家であるヘミングウェイと親交が深く、ヘミングウェイはBror Blixen を尊敬し英雄視し、作品の中にも登場させているという人物。)

こちらは、現在のデンマーク50kr紙幣。 カレン・ブリクセンの肖像が使われています。 (デンマークのコインにはハートが刻まれていたり、日本の硬貨と同じく穴が開いたりして可愛い。)

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さて、その週末、泊まりに行った夫の実家で、義父がかちゃかちゃテレビのチャンネルまわしていると、画面に現れたのは、またもカレン・ブリクセン!

デンマークのチャンネルで、カレン・ブリクセンの特集番組を放映していたのですがが、うちは現在テレビのない生活をしているので、ここに来なければ見られなかった。 テレビ欄には『偉大なデンマーク人』というタイトルしかなかったので、本当に偶然目にすることができた番組。

この番組では、カレン・ブリクセンの生涯を追っていました。 裕福な家庭に生まれ、軍人であり作家であった父親から創作に関する大きな影響を受け、コペンハーゲンとパリで絵画を学び、結婚しアフリカに渡ったものの、夫からは梅毒を移され一生苦しむことに。 これは、当時受けた治療が良くなかった為らしい。 離婚したもののアフリカの地に残り、コーヒー農園を経営しますが、このとき彼女が唯一なんでも話すことができた親友(であり恋人)が、映画『愛と悲しみの果て』でロバート・レッドフォードが扮したデニス。 イギリス出身の偉大なハンターですが、その彼も飛行機事故で他界します。

アフリカで農園の経営に行き詰っていていたカーレンを、彼女の母親は「もう充分でしょ。 帰ってきなさい」とデンマークへ引き戻し、カレン・ブリクセンは生家で執筆活動を始めます。 この生家は現在、博物館になっていて、最近訪れました。 (訪問記はこちら「カレン・ブリクセン博物館」←アップしました)。

デビュー作『七つのゴシック物語』はアメリカで最初に出版され、アメリカでの知名度や人気は高いものでしたが、デンマークではそれほどでもなく、自国で揺るぎない偉大な作家としての地位を得たのは晩年の晩年だったそう。 彼女にかしずく崇拝者たちには奔放な態度を取り、使用人やその子供達とは親しく家族同様の付き合いをしたという逸話が、また彼女の一面を物語っているよう。 健康を害しているもののラジオやテレビ出演をし、彼女が自作を朗読する映像など残されています。

カーレン・ブリクセンの映像を見ていると、現デンマーク君主である女王マーグレーテ二世と、その姿が重なりますが(話し方なども似ているのです)、自分が何者であるか知っている女性の強さ、偉大さ、優雅さゆえでしょうか。

最近、スウェーデンアカデミーが1958年度のノーベル文学賞候補だった作家の名前を明らかにしましたが、そのリストに載っていた作家の一人は、Karen Blixen。 (この年、『バベットの晩餐会』が収録されている ”Anecdotes of Destiny” を発表しています。 受賞したのは『ドクトル・ジバコ』のボリス・パステルナークでした。) カレン・ブリクセンを知れば知るほど、なぜ彼女にノベール文学賞が与えられなかったのか腑に落ちない思いでしたが、「やっぱりね」。 そう、彼女が言って来たようなタイミングに、またもや不思議な気分になるのでした。


Seven Gothic Tales by Isak Dinesen

デンマークの女流作家、カレン・ブリクセン (Karen Blixen) の初出版作品、『七つのゴシック物語』。

タイトルどおり、7つの幻想的な物語が収められています。 この作品を、カーレン・ブリクセンが、デンマーク、イギリス、アメリカの出版社に送ったら、デンマークとイギリスからは「ファンタジー色が強すぎる」と却下され、アメリカからは好意的な返事を受け、1934年にアメリカから出版されました。

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図書館で、英語版の ”Seven Gothic Tales” を探したところ、なんと出てきたのは1934年のアメリカ版!

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古い印刷のぬくもりが、なんとも厳かで幸せな気持ちにしてくれます。

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物語の舞台は、主に1800年代のヨーロッパ。 デンマークだったり、イタリアだったり、フランスだったり・・・ 英語で書かれていながら、突然フランス語での会話が始まり、戸惑うことも。 登場人物の多くは貴族で、上流階級の生活様式にのっとり、夢だか現実だか分からぬまま、そこはかとないユーモアにも溢れた、彼女の巧みな話術に引き込まれていきます。 ふと、ガルシア・マルケスなどラテンアメリカ作家の「魔術的リアリズム(マジック・リアリズム)を思いました。 心の奥にある、別の感覚を突かれるような感じ。 心がじんわり暖かくなる展開もあれば、冷たい指先で頬を撫でられるような、ひんやりした展開も。 

”Seven Gothic Tales” の日本語訳は、

夢みる人びと―七つのゴシック物語 1 (ディネーセン・コレクション 2)

夢みる人びと―七つのゴシック物語1 (1981年) (ディネーセン・コレクション〈2〉)

ピサへの道―七つのゴシック物語 2 (ディネーセン・コレクション 3)

ピサへの道―七つのゴシック物語2 (1982年) (ディネーセン・コレクション〈3〉)

ところで、彼女はデンマーク語と英語で執筆活動を行っていましたが、デンマーク語版では Karen Blixen (本名から)、英語版では Isak Dinesen という男性名のペンネームを使っていました。 (Dinesen は彼女の結婚前の旧姓。) ところが日本語では、この Isak Dinesen の発音表記が アイザック・ディネーセンであったり、イサク・ディーネセンとあったり。 そして、もちろん、カレン・ブリクセンという名義でも日本語訳が出版されているので、彼女の日本語の出版物を探すのが、分かりづらかった・・・


Jenny Nyström と トムテ

スウェーデンのクリスマス、どこにもトムテ、tomte、とむて。 赤い帽子を被った小人が、あちこちに飾られます。 トムテのオーナメントは、クリスマスの人気アイテムで、手作り品も多いです。

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クリスマスのトムテ (Jultomten) は、今日スウェーデンにおいて、サンタクロースと同義語で使われていますが、実は、このスウェーデン特有のクリスマストムテの原型を作ったのは、Jenny Nyström (1854―1946) という一人のイラストレーターであり、そう遠い昔のことではありません。

トムテ (tomte) とは、スウェーデンの民間伝説の小さな妖精。 農家の納屋に住み、人々が夜寝ている間、家畜を守ってくれます。 動物と話すことができ、時には人間にいたずらすることも。 特にクリスマスの妖精ではありませんでした。

1881年、Viktor Rydberg が ”Tomten” を発表します。 (スウェーデン人なら誰もが冒頭部分を諳んじることができるトムテを題材にした詩。 絵本も出ていますし、クリスマスにはこの朗読がテレビで流れます。) そのとき、イラストを描いたのが Jenny Nyström。 彼女は新聞の挿絵や広告のポスターなどを数多く手がけたイラストレーター。 まだ写真が一般的でなかった時代です。

このときのトムテは、Viktor Rydberg がイメージした、醜い小人を描いたそう。 しかし、それから20年後、Jenny Nyström は、彼女独自のクリスマストムテを創作していきます。

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これらのイラストは、”Ett år i Jenny Nyströms Sverige” (av Ralph Herrmanns, Lindfors, 1983) より。

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スウェーデンには、プレゼントを持ってくるサンタクロースの存在はいませんでしたが、トムテがサンタのイメージと重なったよう。 Jenny Nyström は自分の父親や絵の教師をクリスマストムテのモデルとしたそう。

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こうして、Jenny Nyström の Jultomten クリスマスのトムテは、スウェーデン中に広まり、親しまれ、クリスマスに欠かせない存在となりました。 だから、クリスマスにトムテって、それほど古い伝統ではないのです。


アラビア陶器 トイレ

バスルームの床を掃除していたとき、気づきました。 ふと、目の横をかすめた見覚えあるロゴ。

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これは・・・ フィンランドのアラビア (ARABIA FINLAND) ではありませんか〜!

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ムーミンのマグカップ等で有名なフィンランドの陶器会社、アラビア。 昔は、トイレの便器も製造してたんですね! (いまでも製造しているのだろうか?) 

うちのアパートはけっこう古いので、このトイレも、かなり年代ものだと思います。 でも、きれいですよ。 水の流れが長くなってきたので、管理人さんに見てもらったら、「水の流れが長くなってくるのは、古いトイレだから仕方がない。 でも、外部も中の状態も、パーフェクト。 新しいトイレの方が、すぐガタがきちゃうんだよ。 やっぱり古いものは質が良くて長持ちするね」。

うちのトイレはアラビア社製・・・ これって、すごい?


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「Kanel」 とはスウェーデン語で、「シナモン」のこと。 写真はスウェーデン名物、Kanelsnäcka(シナモンロール)と、私の大好きなスウェーデンの絵本、Findusです。


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