国際離婚 by 松尾寿子
絵本とも北欧とも、まったく関係ないですが、私の身に関する本・・・!? といっても、離婚を考えているわけではありません。 ただ、国際結婚に関する楽しくて素敵な話題より、離婚に関する話題からの方が、学ぶことが多く、「転ばぬ先の杖」というか、実用的かも。
本書は主に、外国人(ほとんどが欧米人)と結婚した日本人女性の実例で構成されています。 結婚後に、夫の実態に失望、夫の浮気、暴力、夫による子供の連れ去りという問題の発生と、離婚に至るまでの困難。 北欧人男性と結婚し、夫の国に移住したところ、言葉の問題もあり、「移民」として自尊心を失い、みじめな気持ちになる、日本人女性の例などは、私も体験していますよ〜。
しかし、この女性と私の根本的な違いは、妻を顧みない彼女の夫に比べ、私の夫は・・・ 妻に気遣いの毎日です。 この本には、外国人の夫に虐げられる弱い日本人妻、アジア人妻の例が挙げられていますが、私の場合・・・ 年下の純粋な夫を、アゴで使っている。 なんだか読んでいるうちに、自分の極悪妻ぶりが浮き彫りになり、冷や汗が出てきました。 実際私が目にするケースも、日本人の女の子に二股かけられていたスウェーデン人とか、愛の大きさは、お金と比例すると、当たり前のごとく思っている東アジア出身の女性とか。 東南アジア駐在日本人男性で、現地人妻が、幼子を夫の下に置き、夫のクレジットカードだけ持って逃げちゃった話も、聞いたなぁ。 ひとくちに「国際結婚」といえ、その結婚内容は千差万別。 しかし、異文化との共同生活、異国に移住、などの共通点から、共通の問題が生じるのも確か。 愛に国境はないけれど、二つの国と、それぞれの法律と社会が関わってくるという点で、「国際結婚」は、やっぱり特殊と言え、それゆえ離婚するときも、特殊性が出てきます。 一読しておくと、頼りになる一冊です。 |
爆殺魔(ザ・ボンバー) by リサ・マークルンド
ただいま日本に一時帰国中です。 早速、図書館に行ってきました。 借りた本は・・・ スウェーデン人女流作家による推理小説。
今まで、スウェーデン小説の日本語訳は、ほとんど見たことがなかったので、珍しく思い、また、この作家と作品は、私の知っているものだったので。 でも、日本語訳の文庫本で、約620ページあるものを、スウェーデン語で読めと言ったら、何年かかるか。 それが日本語だと、あっという間。
原作は、Sprangaren by Liza Marklund。 スウェーデン推理作家協会ポロニ賞受賞作品。 だから私が知っていたかというと、そうではなく、スウェーデン語の教科書に、一部抜粋が載っていたのです。 読解問題に、「女性が家事と仕事を両立することは大変なことでしょうか」「彼女の夫は、妻に協力的ですか」「彼女の男性の同僚は、彼女に理解がありますか」なんてあり、そのときは、移民向けのスウェーデン語の教科書に載っているくらいだから、偽善的な小説かと、眉唾に思ったのですが・・・ 読み始めたら、止まらなく、一気読み。 主人公の女性は、夕刊紙の記者。 昇進し、報道部デスクになったが、それがおもしろくない同僚や部下からの嫌がらせで、ストレスも溜まる一方。 国家公務員である夫も、仕事は忙しいが、幼い二人の子供たちの面倒は、夫婦二人で協力しながら見ている。 ストックホルムで行われるオリンピックの競技場で、爆発殺人事件が発生。 事件を調べるうち、彼女は、意外な背景を知り、自らも巻き込まれていく。 スウェーデンというと、色々な面で「クリーン」という印象があるかと思います。 また、先進的で、男女平等。 しかし、この小説の中にあるのは、どろどろした病的な現実。 根強い男尊女卑。 仕事と育児の間で、すれ違う夫婦。 野望のために子供を捨てる親。 でも、そんな現実の中で、模索しながら自分の人生を生きようとする、彼らは普通の人々。 児童書だけでは分からない、スウェーデンの現実社会を、この小説で知ることができるかと思います。 しかし、舞台がストックホルムのため、私には具体的なイメージが湧かない面も多く、「自分は重要人物」といった態度で、忙しく働きまわる登場人物たちは、南部で嫌われている、ストックホルム人の典型的な姿かな、と苦笑してしまいました。 |










