ROMA [ローマ] (アメリカ・イギリス歴史ドラマ)
帰省中の日本で、アメリカの超大作TVドラマ ROMA [ローマ] の、DVDレンタル開始及びコレクターズBOX販売の広告を目にしました。
おお〜、これは、昨年(2006〜2007年)スウェーデンで放映時、私も夢中になってTVに齧りついて観た ROMA [ローマ] ではありませんか! 米国のTVシリーズとして放映されたようですが、共同制作は歴史物、コスチューム物に強い、英国BBCです。 ガイウス・ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)時代のローマを舞台にしたものですが、カエサルではなく、ローマの一軍人ヴォレヌスに焦点を当て、物語が展開していくところに、新鮮味とおもしろ味が映えます。 軍人だけでなく、一般の人々の暮らしぶりや町の様子などを知ることができますし、かなり細かく忠実に再現されているよう。 ヴォレヌスというキャラクターが、いいのよねぇ。 とても勇敢で強い軍人、しかも高潔で信頼できる性格。 しかし不器用な面があり、妻を深く愛する気持ちを上手く表現できず苦しんだり、家族のため軍人をやめ商人になるものの自分には向かず失敗したり。 結局軍人に戻り高い地位に上がるのですが・・・ 全ての登場人物の、弱い面や醜い面も描きだしていることから、人間ドラマとしても見ごたえあり。 日本の広告に「過激なアクションとエロティシズムで彩られた」とありましたが、かなり暴力的、エロティックなシーンも出てきます (R−15指定)。 カマトトぶって驚いていると、「実際この時代は、全てにおいてこんな感じだった」とのこと。 全てが豪華でドラマチックだけど、脚色ではなく歴史に忠実という点で、リアルさ溢れる、まさに超大作。 「ローマ」という都市、時代にすっかり魅了されました。 実は私、最終話を見逃しています・・・ 12枚組のコレクターズBOX、欲しい! |
Ingmar Bergman の訃報
楽しみにしているイギリス犯罪ドラマを見ようとTVをつけたら、イングマール・ベイルマンの『野いちご』に差し替わっていました。
この日、2007年7月30日の朝、現在スウェーデン人でもっとも知名度が高い映画監督、演出家である Ingmar Bergman が亡くなったとのこと。 89歳。 奇しくも数週間前、このブログでベイルマン監督作品の『野いちご』をご紹介したばかり。 余談ですが、先日ご紹介したヴァランダー警部シリーズの Henning Mankell はベイルマンの娘と結婚しています。 ベイルマンの映画は、難解と取られがちですが、世界中で受け入れられるのは、やはり普遍的な芸術性を持っているからでしょう。 スウェーデン的なものと、独自の芸術性、そして普遍的なものを併せ持った演出家。 スウェーデンはもとより、どこの国でも、彼の作品のテレビ放送があるかと思いますので、ベイルマンの映画に通じる機会があるかもしれません。 |
野いちご Smultronstallet (スウェーデン映画)
スウェーデンの巨匠イングマール・ベイルマン (Ingmar Bergman)、1957年の作品。 死の影に怯える老境に入った教授が、名誉博士授与の式典に、ストックホルムからルンドまでの道のりを車で向います。 (約10時間はかかるかなぁ。 昔のことだし。)
その途中、子供の頃彼が住んでいた所、野いちごを摘んだ場所に立ち寄り、初恋に思いを馳せ、次々湧き出る過去の記憶に心を傾け、現実の道中には予想外の道連れが同乗し・・・ この映画のあらすじや賞賛は、至るところで見聞きする名作。 ところで、この映画のスウェーデン語の原題は、Smultronstället。 Smultron (スムルトロン)とは、「野いちご」。 Ställe (ステェーレ)とは、「場所」の意味。 しかし、Smultronstället で「お気に入りの場所」という意味になるのです。 それも、「誰にも知られたくない、自分だけの、ちょっとした秘密の場所」というニュアンスを持っています。 スムルトンは、野に生る小さなかわいらしい苺。 素朴ながら香りも味わいも高く、スウェーデン人はスムルトンが大好き。 そんな野いちごが生る場所を見つけたら、自分だけの秘密の場所にしておきたいですよね。 例えば、 ![]() こんな風に。 ![]() スウェーデン語の観光ガイドでも、"Smultronstället" という表記を目にします。 その場合、野いちごが摘める場所ではなく、その土地の観光名所。 ちょっとした他愛ない場所だけど、きっとあなたのお気に入りになりますよ、というスポット。 他の外国語に訳せないスウェーデン語なので、邦題は『野いちご』、英語タイトルも "Wild Strawberries" のようですが、原題には、実際老教授が野いちごを摘んだ場所だけでなく、その場所が、或いは追憶が、この長い道中が、彼にとってかけがいのない "Smultronstället" だという、二重の意味があるのです。 |
ロッキー(アメリカ映画)
先週末、テレビで『ロッキー』が放映。 テレビで放映されると、どうしても、はずせない映画です。 観終わった後、「シンプルだけど、いいねぇ〜」と目頭を熱くしながら言うと(毎度毎度のリアクション)、夫も「ピュアだねぇ」。
ボクシングといえば『ロッキー』、ボクシングといえばこのテーマ曲、という刷り込みができてしまったほどの、シルベスター・スタローンをスターに押し上げ、アカデミー賞まで受賞した76年度のアメリカ映画。 ストーリーはいたって単純だし、登場人物は冴えないし、舞台は汚い下町・・・ でも、心を熱くする、根本的なものがあります。 特に今、世の中が複雑化した時代、主人公たちの一途さが、ストレートに胸に響きノックアウト。 今週末、スウェーデンでは、『ロッキー6』が公開。 えっ、6? 5なんてあったっけ? 4は観に行った覚えがあります。 対戦相手の、冷酷なソ連人ボクサーを演じた、Dolph Lundgren はスウェーデン人俳優だったのね。 (主にアメリカのB級アクション映画で活躍しているらしい。) ソ連かぁ・・・ 時代も歴史も、変わりますなぁ。 でも、ロッキー・バルボアは健在なのだ。 シリーズ最終作(らしい) ”ROCKY BALBOA” 観に行きますか? |
歓びを歌にのせて(スウェーデン映画)
年末、スウェーデンの国営テレビで放送されたスウェーデン映画。 Kay Pollak の2004年度作品。 2005年のアカデミー賞外国語部門にノミネートされ、日本でも公開され話題になっていたような・・・
世界的に有名な指揮者ダニエルは、体調を崩し、第一線からひき、幼年期を過ごしたスウェーデン北部の村に戻ってきます。 しかし子供時代の、この村での思い出は辛いもので、彼は村を離れてから苗字を変えたので、昔の彼を知る人はいません。 ダニエルは教会の合唱団を任されることになります。 小さな村とはいえ、いろいろな人がいて、いざこざは絶えません。 嫉妬からの諍い、家庭内暴力という深刻な問題、ダニエルもそうですが、心に傷を負っている人たちも。 歌を通じ、お互いが触れ合い、お互いぶつかり合い、それぞれ自分自身を、自分の居場所を、探していきます。 雪深い北部の村は、同じスウェーデンとはいえ、南部に住む私にとって、未知なるところ。 日本でよく紹介される、モダンな都市部よりも、スウェーデンには過疎化したような村が、多く点在します。 でも、fika(フィーカ、お茶するという意味。 通常コーヒーとケーキなどのお菓子をいただきます)の習慣は、スウェーデン全土共通! なにかと fika、 とにかく fika する、画面の中のスウェーデン人に、苦笑。 随所にスウェーデン人らしさが出ている映画でもあります。 そして何より素晴らしいのは、歌声。 ダニエルにより、自分たちの声を見出していく合唱団。 その歌声は、まさしく天国にいるよう。 (スウェーデン語の原題は、”Så som i himmelen” 「天国にいるような」という意味。) そしてラストも・・・
スウェーデン映画なので、ハデさはなく、スカッと爽やかでもありませんが、自然は美しく、人生は厳しく、胸には歓び、目には熱い涙が溢れる映画です。 |
大草原の小さな家(アメリカドラマ&原作)
子供の頃、テレビでよく見、憧れの世界でもあった『大草原の小さな家』。 アメリカの開拓時代を生きる、家族の物語。 このドラマシリーズを、デンマークの国営放送で、最初から再放送しています。
私が暮らすのは、ニルスの出身地と同じ、スウェーデンの南端スコーネ地方。 デンマークの首都、コペンハーゲンがあるシェラン島は、目と鼻の先。 それゆえデンマークのチャンネルも見られるのです。 先日スウェーデンの新聞の、テレビ関連投書欄に、「大草原の小さな家シリーズを、もう一度見たいので再放送してください」という、読者からテレビ局への要請が載っていたのですが、テレビ局からの返答は「その予定はありません。 DVDが出ているので購入して見て下さい」と、つれないもの。 こんなとき、デンマークTVの放映も見られ、ラッキー。 さて、北欧で『大草原の小さな家』を見ていると、知らなかった発見が色々あります。 まず、デンマークでは、オリジナルの英語放送で字幕。 なので、日本語放送とは違う言い回しに、気づきます。 そして、スウェーデン移民者が多くいること! 1800年代、多くのスウェーデン人がアメリカに渡り、ほとんどは東部のミネソタに定住しました。 主人公ローラの家族も、ミネソタに住んでいて、一家が住む町から、一番近い都市マンケイトは、スウェーデン人開拓者が築いた都市だそうです。 ローラの隣人にも、スウェーデン系らしき人は多くいます。 町の有力者、ハンソンさん。 英語では Hanson ですが、元のスウェーデンの名は、Hansson でしょう。 アメリカに長く暮らすうち、スウェーデン式の名前は英語式になり、特に”S”は抜け落ちるパターンが多い。 彼が取り乱したとき、”Nej, nej! (ネーイ、ネイ)” と、スウェーデン語を喋っていました! (Nej は No の意味。) 雑貨家のオルソンさんも、Oleson → Olesson というスウェーデン系の苗字。 そして、彼の名前は、「ネルス Nels」 というのですが、これは「ニルス Nils」が訛ったのではないでしょうか!? Lundstrom という名前の家族も出てきましたが、これも典型的スウェーデン人の苗字。 アメリカ式の発音では気づきませんが、字幕で気づきました。 スウェーデン語では、Lundström と、”O” の上に、点々が付く、スウェーデン特有のアルファベットの綴りになります。 このようなことを知ったのも、スウェーデン人の夫と見ていたから。 「アメリカ的勧善懲悪や説教臭いのが嫌い」と言う彼を、無理やり見せているのですが・・・ 当時の人々が身に付けている、服や小物も、シンプルだけどセンスがよく、素敵。 ローラとお姉さんのメアリーが、頭に乗せていた毛糸の帽子、とってもかわいいけど、ちょっと不思議な形。 それを言うと、「あれはエプロンにもなる帽子だよ」。 そんなことも教えてもらったりして、子供の頃とは、また違う視点で、このドラマを楽しんでいます。
昔、アメリカに語学留学していたとき、『大草原の小さな家』シリーズの原書(英語)を、ボックスセットで購入。 スウェーデンに持ってきました。 今、義母に貸しています。 この本の魅力は、日常生活の様子が、細々詳しく書かれているところ。 女性にとっては、そんな話が、一番興味深いですよね。 原作にも、スウェーデン人や他の北欧系移民が、よく登場するそうです。 こちらも読み返すと、新しい発見があるかもしれません。 |
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