Ivan Bilibin イヴァン ビリービン
夏休みに夫の実家のある小さな町に行くと、図書館で夏恒例の「古本市」が開催されていました。 図書館の蔵書が、1冊5〜10kr ほど。 子供の本がお目当てで、家族3人で行ったものの、当の子供は興味がなく図書館で騒ぐので、夫は子供を連れて帰ることにし、私一人でゆっくり物色。 義母が喜びそうな絵本も視野に入れて。
昔のLP盤ジャケットを1冊ずつまさぐるように、指ではじきながらチェックし、気になるものを取り出し、しばらく考えてまた戻したり、、、(至福の時間。) そうして手に取った1冊に釘付け。 それは、それは、美しい装幀とイラストの絵本に息をのみます。 ![]() 1ページ捲り、中を確認し、ほぉーと深い溜め息。 なんて緻密で美しい絵でしょう。 ユーゲント・シュテイルや、アールヌーヴォーのミュシャを彷彿とさせるけど、いかにもロシアらしい、神秘的で、原理的で、イコンのような絵柄。 どこか懐かしさも感じる。 ![]() オリジナルはロシア語らしい。 ロシアの民話って書いてあるし。 そのまま胸に抱きしめ、もちろん料金を払い、実家に戻って、本日の戦利品をテーブルの上に広げますと、夫が「あ、これは僕の本だ!」と叫び、件のロシアの絵本を胸に抱え、自室に行ってしまうではありませんか。 ちょ、ちょっと、それは私の為に購入したんだけど、、、 私はこのイラストレーターを知らなかったけれど、夫は知っていたそう。 と言っても、詳しくは知らず、このイラストレーター装幀の本を何冊か見たことがあり、強く惹かれたものの、自分の手元に持つことはなかったそう。 それが、何年も何年も経って、突然目の前に現れたのですものね。 この本には、「イラストレーター I. Bilibin」としかなかったのですが、ネットで調べてみますと、Ivan Bilibin (イヴァン ビリービン) であることが判明。 20世紀初頭に活躍した、ロシアの画家。 スラヴの神話や民話、ロシアの伝承に強く魅了されると共に、日本の浮世絵にも影響を受けている、との説に納得。
日本語やスウェーデン語では、あまり出版されていないようですね。 画集を求めるのなら、英語やドイツ語、ロシア語になるのかな。 (手元にあるこの本は、1978年にソ連で印刷されたもの! だから図書館の古本市はあなどれない。) しかし、本当に、素晴らしい。 ![]() ![]() ![]() スポンサーリンク
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