北欧絵本、子供と一緒に世界中の本を読もう

海外で読書を通じての日本語育児中。 また北欧の本を中心に、その他ジャンルや国を問わずお気に入りのことなどを個人的なエピソードと共にご紹介。
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日の名残り

今年(2017年)のノーベル文学賞が発表されたとき、私はその日をすっかり失念していましたが、ニュースを携帯で見ていた夫が「日本人が取ったんじゃない!?」と言って画面を見せてきて、Kzuo Ishiguro という名前を目にし「日本人じゃないよ、イギリス人・・・ イングリッシュ・ジャパニーズ、いやジャパニーズ・イングリッシュか。  作品は映画にもなっていて・・・」と説明しつつ、二つのことを同時に思い驚きました。

夫はカズオ・イシグロを知らなかった・・・
なんでカズオ・イシグロがノーベル文学賞?

スウェーデンでもノーベル文学賞といえば、次々と発表されるノーベル賞のトリ、クライマックスであり、皆が今年は誰だろうとソワソワし、図書館や大学の文学部などではニュースにかじりついて発表を待つほど。 それが・・・

ノーベル文学賞発表後、スウェーデンの主要紙のウェブサイトは次々と反応やコメント等を更新していくのですが・・・

「誰それ?」とか、「女性かアフリカの作家を期待していたのに」とか、「アンチクライマックスだ」とか、「(去年がボブ・ディランで、今年はカズオ・イシグロで)来年はデイビッド・リンチか」とか、「スウェーデン・アカデミーはただ驚かせたいだけ」とか、今回の選考に対して否定的、というか困惑的な意見が目立ちました、スウェーデン国内では。

カズオ・イシグロは良質な作品を作り出す作家であり、いろいろな文学文学賞を受けているけれど、ノーベル文学賞に選ばれたために、かえって正当に評価されていないようで、悔しい。 ノーベル文学賞に選ばれる作家って、あまり読みたいとは思わない作家が多いけど、カズオ・イシグロはとっつきやすいと思うのに。(だから意外に思ったのでした。)

スウェーデンの人々が期待していたのは、「女性」や「アフリカの作家」など弱い境遇の者に最高の賞が与えられるというクライマックスだったわけで、イギリスの男性の作家じゃダメなのです。

それもなんだかなーなんだけど、イギリスの作家なのに、日本の首相が喜々としてコメントをし、ICAN「核兵器廃絶国際キャンペーン」のノーベル平和賞にはノーコメントというのが、一番カッコ悪かった。

私もカズオ・イシグロは、日本で日本語の『日の名残り』と初期の日本を舞台にした小説を読んだきりですが、読んだきっかけは、やはり(って、93年の作品なので約四半世紀前の)アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソン主演の映画が話題になったとき(が、そんな大昔のことだなんて。 今、エマという名前の英女優といえば、エマ・トンプソンではなくエマ・ワトソンだわよ~)。

当時、脂がのったイギリスを代表する演技派俳優のアンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソン、若きビュー・グラント、アメリカ人役として落馬する前のクリストファー・リーヴという面子もそうそうたるもので、時代を感じます。 今じゃ不可能。

でも私が映画を見たのは公開当時ではなく、レンタルビデオ(本当にビデオテープだった)か、深夜のテレビ放映にて。 原作の方を先に読みました。 図書館で借りて。



しんみり心に染みる作品です。 私にとって、描写が文章そのまま画像として残っている作品で、映画より小説で読んだ時の方が映像的でした。

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かわぐつとじどうしゃ(ドレミファブック)

ドレミファブックを3冊、日本に帰省した折スウェーデンに持って帰りました。 実家には別冊も含め全20冊(レコードも含め)あるけれど、全部は無理なので選りすぐりを・・・ というか、息子の好みに合わせてです。

息子が4歳のとき帰省したときは、息子も絵本に興味を示し、私と妹が幼稚園時代に読んでいたワンダーブック、キンダーブック、学研おはなしえほん(各12冊ずつ)を持ち帰り(正確には船便で送り)、全部息子と一緒に読んだのですが・・・

今回、本にはまったく興味なし。 5歳過ぎてからゲーム(タブレットのアプリ)を解禁したところ、本を読まなくなりました・・・ 今回の帰省中に、前回は無理だったドレミファブックを引っ張り出したというのに。

で、ドレミファブック全20巻の中で、息子が唯一興味を持てそうなのが、この巻でした。

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男の子が主人公で、車が出てくるお話し『かわぐつとじどうしゃ

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今初めて知ったのですが、作・脚本は井上ひさし。 魔法の好きな坊やが魔法を唱えていると、下駄箱の中から音がして、覗き込んだところ下駄箱の中に落っこちてしまった。

絵は滝原章助。 この絵が、いいんですよねぇ、子供の頃わくわくしました。 西洋風が混じった日本のような、レトロな味わい。 坊やが落ちてしまった下駄箱の中では、自動車国の大統領と革靴国の女王が戦争の真っ最中。 (自動車国の兵士は頭にタイヤをくっつけ、革靴国の兵士はブーツをくっつけているんですね。)

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自動車国の大統領は世界中の道路は自動車国のものだと言い、革靴国の女王は道を自動車が通ってはいけないと主張する。 そこで、坊やは自動車と革靴が共存できるよう交通ルールを教える、という展開です。 

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そして最後に、坊やのおかげで戦争は終わり、お礼に坊やは「チョコレートでつくったたたいほうのたまで」家まで送ってもらうのです。 

ああ、チョコレートでつくった大砲の弾!! どんなに身もだえし、どんなに焦がれたことでしょう。 もう、交通ルールなんて吹っ飛んで、これは「チョコレートでつくった大砲の弾」の物語なのでした、私にとって。 お家に帰った後、坊やは魔法の勉強とともに交通規則の勉強もするのですが、私はそんなことよりも、チョコレートの弾がどうなったのか、もちろん食べたんだろうけど、気になって気になって。 今読み返しても、一番インパクトがあります。

息子も「食べてみたいなぁ」と言っておりました。


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